サイクロン集塵機用に使う掃除機の運転音があまりに大きいので、「防音ボックス」を作りました。
(↓)前回記事です。
今回採用したハンディクリーナー「ツインバード・HC-EB54B」は、パワフルで音がとても大きいです。
ケーズデンキの掃除機コーナーでは、製品ごとに運転音の大きさが表示されています。50dB~80dBくらいの中で、本製品は75dBと、かなり上のほうでした。(表示がない機種もあります。)
スイッチを入れると「ギュイイイ、、、」というカン高い音が響きます。窓を閉めても近所に聞こえてしまうくらいです。
防音のために、上から箱をかぶせる方式の防音ボックスを作ります。
パイン集成材で作った箱の内側の全面に、遮音材と吸音材を貼ります。
今回使った遮音材はゴムシートのような質感です。手触りのよいシートで、においは特に感じません。
遮音材は両面テープで貼り付けます。その上から白い吸音材をジェル状の両面テープ(付属品)で貼りました。
遮音材は1.2mm厚、吸音材は9mm厚、ジェル状の両面テープは2mm厚です。思った以上に内部が狭くなり、箱はずっしりと重くなりました。
騒音値の測定
騒音計を使って防音ボックスありと無しで、騒音レベルを比較します。
この騒音計に表示される単位は「dB」(デシベル)でなく「dBA」となっています。「A」は人の耳の特性を考慮して、周波数による重みづけがされていることを表します。
測定条件によって数値は変動しますが、ここでは「人の頭のほうへ向かって1m程度の距離」で測定しました。
① | 機械類が動いていない室内 | 30.7(dBA) |
② | ハンディクリーナー 防音ボックス無し | 94.7(dBA) |
③ | ハンディクリーナー 防音ボックスあり | 73.5(dBA) |
④ | キャニスター型掃除機(VC-C6A) | 75.9(dBA) |
⑤ | トリマー(TRE-40、空転時) | 86.9(dBA) |
⑥ | 丸ノコ(FC6MA3、空転時) | 95.0(dBA) |
④~⑥は、比較のため別の掃除機や電動工具の騒音もあわせて測ってみたものです。
このハンディクリーナーは防音無しだと丸ノコ並みの騒音レベルです。(!)
防音ボックスを取り付けると、普通の家庭用掃除機と同じくらいまで騒音を抑えることができました。
騒音レベルは数字だけを見ても少しわかりにくいのですが、10dB違うと音圧(音の強さ)では3.16倍、20dB違うと10倍の違いがあります。
防音ボックスの仕様
箱は下端をトリマーで段欠き加工して、架台にがっちりはまるようにしてあります。
ホースの周りは大きな隙間ができるので、遮音材・吸音材でできるだけふさぎました。
排熱のため上部に穴をあけてあります。
吸音材には断熱効果もあるので、内部は熱くなりやすいです。
穴が小さい気がしますが、ホース周りの隙間もありますし、長時間運転することはないので、当面はこれで使っていきます。
架台はキャスター付きで、クリーナーのアタッチメント収納も兼ねています。
部屋のコーナーに置くために、ホース接続部は斜め向きにしました。
おわりに
板材と遮音材、吸音材でしっかり囲んで、大きな隙間を作らないことが防音のコツのようです。
例えば運転中にサイクロンからホースを抜いてみると、そこだけ大きな穴があいた状態になるので、途端にうるさくなります。
今回は囲む対象が小さく、防音対策はしやすかったと思います。
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