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サイクロン集塵機、内部ユニットへの粉塵付着の様子からの考察

以前作ったサイクロン集塵機です。相変わらず便利に使っています。

本記事はこの集塵機の内部に起こる気流について考察したものです。

 

→製作時の記事。サイクロンの概要もこちらです。

ホースは先端の首あたりが破れやすいので、2~3回買い直しました。

最初はアイボリー色のホースでしたが、木片などが詰まったときに透明のほうが対処しやすいので、現在は透明色を使っています。

 

粉塵がたまり掃除機側の吸い込みも悪くなってきたので、何度目かの清掃をしました。

内部の様子

(↓)下部ペール缶の内部。ダストボックスです。

(↓)上部ペール缶の内部。サイクロン本体です。

パンチングメタルを使用した内部ユニットの周りが粉塵まみれになっています。

分解して内部ユニットを取り出しました。

粉塵は固まっていて軽い衝撃では落ちません。

ここまで頑固に粉塵が付着したのは初めてです。

放置が過ぎたのか、、、それとも粉塵の成分の関係でしょうか。

付着した粉塵の様子

周りから眺めていると、、、

粉塵が多く付着している部分と、そうでない部分があることに気付きました。

付着具合から、なんとなくサイクロン内部の気流の様子がわかってきます。

  • 粉塵の付着が少ない → 「気流の勢いで飛ばされる」
  • 粉塵の付着が多い → 「気流が弱い」

と考えられるためです。

白い矢印は本体側面の入口(インレット)の位置、水色の矢印はそこから入る気流です。

(↓)進行方向へ回します。気流は渦状に下降していきます。

枝分かれして上のほうを進む気流もあるようです。インレットから入ったあと、すぐにパンチングメタルの穴から掃除機側へ吸い込まれる気流です。

下降する気流が内部ユニットの下端に達しました。

 

(↓)今度は上昇気流(オレンジの矢印)です。

一度下に行って戻ってくるので、ダストボックスから舞い上がった微細な粉塵が含まれています。

 

(↓)1周してきました。白い矢印が入口(インレット)の位置です。

穴が塞がっていないエリアから、上昇気流が中へ入ります。

舞い上がるほど微細な粉塵は、ここで上昇気流と一緒に掃除機側へ吸引されるか、再び下降気流に巻き込まれるかしているのでしょう。

 

なお内部ユニットの中には、粉塵はほとんど入っていませんでした。パンチングメタルを通過後、すべて掃除機側へ吸い込まれるようです。

考察

粉塵の様子を見て思ったのは「意外と急角度に渦が下降している」ということです。

ペール缶は直径が大きいため、遠心力は弱くなります。また、使用している掃除機の吸引力も弱めであることから、水平方向の勢いはあまりないのでしょう。

 

このサイクロン集塵機は高さがあるとはいえシンプルな円筒形です。気流の一部は内部ユニットの側面の穴から吸い込まれますが、それ以外の気流はダストボックスの底に到達し、下にたまった細かな粉塵を再度巻き上げます。

これには、内部ユニットの下部や、ダストボックス入口にバッフル(遮蔽板)を追加するなどの余地がありそうです。

しかし微細な粉塵はそもそも分離されずに直接掃除機側へ吸い込まれてしまいます。

これに対してはもっと強い遠心力を加える必要があるので、サイクロン径を小さくしたり、吸引力を強くするなどの変更が必要になります。

 

微細な粉塵まで分離するための別の方式としては「マルチサイクロン」「フィルター併用」のほか、「ウォーターフィルター」というのもあるようです。面白そうですね。

 

きれいに掃除して、定位置に戻しました。

サイクロン集塵機を作って清掃の頻度は激減していますが、やはり掃除機を含め手入れするときの大変さはあります。

掃除機本体も床に置きっ放しで場所をとっているので、もう少し便利にしたいところです。

→ サイクロンの関連記事(時系列)

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