いろいろな教訓が得られた、過去のDIYの話です。
私がまだインパクトドライバーくらいしか電動工具を持っていなかったころ。
リビングチェアが壊れました。
昔、テーブルとセットで買ったものです。
同じ椅子が4脚あって、どれもかかとの部分(脚の接合部)がグラグラになっていました。
かかとは4本のネジで接合してありますが、このネジがきかなくなっているようです。
手で押すとズレます。おそらくネジ4本のうち3本まではダメです。
もちろんここが完全に壊れたら、椅子としてはおしまいです。
親が「できればまだ使いたい」と言うので、直してみることにしました。
直し方で悩む
とりあえず、ホームセンターで部材同士をつなぎあわせる金具を2つ買いました。
金折れのようなL字型と、I字型の金具です。
でも持ち帰って椅子にあててみると、そんな簡単な話ではないことに気付きました。
もともと打ってある4本のネジよりも華奢な金具で補強したところで、またすぐにそこが壊れるに決まっています。
自分の道具とスキルで直せるのか、大いに疑問です、、、
あれこれ悩んだ末に、木材で補強することにしました。
堅くて削れない
4本のネジはぐらついているとは言え、完全に抜けそうな様子ではありません。
そこには手を付けないことにしました。
補強材を入れて脚を支える部材を増やせば、だいぶましになりそうです。
脚と本体の間に、ちょうど板が垂直に入りそうなので、そこに補強材を入れることにしました。
補強材は、塗装した1x4材です。
もちろん、接合前に調整が必要です。
接合する平面同士がぴったり合わないと、いかにも頼りない接合になってしまいます。
脚の内側は曲面になっているので、削ることにしました。
が、これが堅すぎました、、、樹種はナラ材のようです。
「軽さと強度を求められる椅子の部材は堅い」ということを思い知りました。
彫刻刀で削ってみたり、インパクトドライバーに装着するロータリーヤスリを買ってみたりしましたが、削りが全然進みません。(1日やっても終わらなそう)
最終手段として、マキタのインパクトドライバーを買いました。
これにロータリーヤスリを装着します。
すると、、、削れました!
1か所を削って整えるのに30分弱かかりますが、現実的な範囲です。
もともとあったインパクトは家にあったもので、年季が入ってヘタってきていたんですが、それにしても大変な違いです。
無事に平面に削ることができました。
現在の自分がやるとしたらノミを使うと思いますが、一定の角度でノミを当てるための体勢づくりには工夫がいりそうです。
ダボとビスを併用
椅子の脚にはいろいろな力が加わります。
人が座ったり、立ち上がったり、押したり引いたり、ぶつけたり、、、
普通のビス留めだけでは心もとないです。
実際に、4か所ビス留めしてあったかかとは壊れてしまっています。
そこで、きつめに調整したダボ接合と、ビスを併用することにしました。
ダボ穴の位置決めにはマーキングポンチを使います。
8mm径のダボに対し、7.5mmの穴をあけます。
ダボを紙ヤスリで少し削って、きつめに調整しました。
(↓)ボンドをつけるので上下同時に入れます。
(↓)入ったら1か所ビス留めします。
できればもっとビスを打ちたいですが、穴をあけすぎて壊れやすくなるのが怖いです。
4脚に同じ補強をしていると「同じ製品でも椅子の形は1脚ごとに違う」ことにも気付きました。
慎重にやった結果、無事4脚とも接合できました。
修理完了、その後
数年経ちますが、ガッチリしていて毎日問題なく使えています。
脚が増えて、かなり寿命が延びたようです。
もともとあった家具に手を入れたことで、いろいろな経験ができました。
わかったこと
- 道具は大事
- 椅子の部材は堅い
- ダボ継ぎとビスを併用するとかなり頑丈
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