アクリル板を直線カットする方法のうち、もっとも手軽なのがカッターを使うやり方です。
薄いアクリル板ならアクリルカッター(プラスチックカッター)を使って簡単にカットできます。
本記事では「アクリサンデーカッター」を使います。
刃の付け替えはできないタイプですが、シンプルで使いやすいです。
アクリル板は「アクリサンデーEX板」の2mm厚です。
購入時点では、表と裏に保護紙が貼ってあります。
記事内では保護紙を全部剥がしていますが、キズつきやすいので、カットする部分以外はあまり剥がさないほうが良いです。
手順1.切れ込みを入れる
定規に沿って、カッターで直線を引きます。
最初は力は入れません。ズレないように、まっすぐ線を引くことを意識します。
アクリサンデーカッターの刃厚は0.8mmとけっこう厚めです。定規と刃先の間は、少し間隔が空くので注意します。
今度は引いた直線をなぞって、何度も切っていきます。
切れ込みが板厚の1/3程度の深さになるまで繰り返し切ります。
数回切れば、あとは定規なしでも切れ込みに沿ってまっすぐに切れます。
注意点
切れ込みを入れる作業では、一度に端から端までカッターを走らせたいところです。
が、スタート地点で引っ掛かりやすいので、端だけ後回しにするほうが楽です。
後からアクリル板を逆向きにして端を切りますが、そこだけ線がズレないよう注意します。
手順2.折って割る
板厚の1/3の深さまで切ったら、折って割ります。
(↓)切った面を上にして台の端に合わせ、上から力を加えます。
これでパキッと簡単に割れます。
割ったばかりの切断面はいびつです。
カッターで切った部分は斜めになり、割った部分は波打っています。
切断面をまっすぐ仕上げるためには、耐水ペーパー等のヤスリで削ります。
切断面のヤスリ掛けについては別記事にしています。
アクリル板の厚みについて
厚み2mmの薄いアクリル板であれば、カッターで楽に切断できます。
上の手順では、切れ込みを十数回入れたあと、折って割りました。
若干深めに切るときれいに割りやすく、失敗が少ないです。
厚み3mmの場合も同様にアクリルカッターで切れますが、1/3の深さまで切るのは大変なので、表裏の両面から切れ込みを入れていきます。
このとき、表と裏で線がズレないように注意します。
3mmよりも厚みがある場合はカッターでは難しくなってくるので、ノコギリなど別のカット方法がお勧めです。
正確に線を引くために
定規で正確に線を引きたい場合は、ペンシルタイプのケガキ針があると便利です。
(↓)左は芯を格納・交換できるタイプ、右は芯が固定式のタイプです。
一長一短ありますが、芯が太くしっかりした線を引けるので右側の固定式が使いやすいと思います。
→「ケガキ針 ペンシルタイプ」(モノタロウの商品ページ)
(2023/3/23追記)アクリサンデーカッターの保護紙切り機能について
刃の頭を使って、保護紙の上からカッターで切ることができます。これは製品HPでも紹介されている機能です。
しかし、頭が丸くて滑りやすかったり、破れた保護紙が邪魔になることがあって、扱いづらさを感じています。
そのため私は、直線カットの場合は周りの保護紙を剥がしてからケガキ~カットをしていて、本記事でもその手順を紹介しています。
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コメント
はじめまして。
Pカッター自体は子供の頃からなじみがあり、今までにプラ板や塩ビ板、ポリカーボネート板などは切ったことがありますが、アクリル板はたぶん切ったことがありません。
現在使っているのは「オルファ(OLFA) PカッターS型 204B」で、直近では2mm厚の塩ビ板を加工していました。
そこで疑問に思ったのですが「アクリサンデー アクリサンデーカッター 131254」の「保護紙切り」と「仕上げ面取り」について触れられていないのはなぜですか?
「保護紙切り」については、オルファのには機能がなく、初めて知りました。
「仕上げ面取り」については、背側には機能があり活用していますが、腹側にもある製品は初めて知りました。
保護紙は剥がしてしまえばいいし、仕上げはヤスリと耐水ペーパーのほうが早くて仕上がりもいいということでしょうか。
「保護紙切り」については、保護紙が破れて邪魔になってしまったことがあり、それ以降は周辺を剥がしてカットするようになったためです。
「仕上げ面取り」については、あったほうがいい機能だとは思いますが、アクリルを思い通りに削れるかというとそこまでではない印象です。ヤスリのほうが番手を選べたり、当てる角度を一定にしやすいなど利点が多いので、あえて紹介はしていませんでした。
なるほど。とても参考になりました。
記事本文や他の記事と併せて、今後の参考にさせていただきます。
ご回答ありがとうございました。
説明書やメーカーのサイトにはその2つの機能が載っているのに、何も言及がないと確かに気になりますよね。
今ちょっと保護紙付きの材料がないんですが、次回カッターを使うときにもう一度確認して追記したいと思います。
こちらこそ、ありがとうございました。