丸ノコが苦手とする作業に「小さい材料のカット」があります。
材料の上面は丸ノコの通り道になるので、材料が小さいと固定するのが難しいためです。
今回はそれを解決するツールの紹介です。
丸ノコで小さい材料が切れない問題
自作の丸ノコガイドを使ってカットする例です。
まずは「材料が大きい場合」です。ガイドの左側をクランプで固定してカットします。これは特に問題ありません。
次は「材料が小さい場合」です。同じようにカットしたいですが、、、
ガイドの右側は丸ノコのベース面が通るので、クランプで押さえられる場所がありません。
もちろん、このまま切ると材料が動いて失敗します。
「細長い材料を縦切りする場合」も同様にクランプ固定ができません。
市販品など別のガイドを使う場合でも、この問題がついて回ります。
解決策として、「両面テープ」を使う方法があります。
「作業台と材料」の間、さらに「材料とガイド」の間にも両面テープを貼ります。
この方法なら場所を選ばず固定できます。
と、これまでは両面テープを使ってきたのですが、、、
カットのたびに何ヶ所も貼って剥がすのが面倒で、不便さを感じていました。
もっといい方法はないかと思って、見つけたのが今回のツールです。
ドッグホールクランプの仕様と使い方
正式名称がわかりませんが、本記事では「ドッグホールクランプ」と呼んでおきます。
2セット入り、レンチ付属、19mm径のものを買いました。
※販売ページがすぐリンク切れになるので検索結果を貼っています。
見た目どおりのシンプル構造です。写真のものが2セット入っていました。
円柱形の栓は「ベンチドッグ」と呼ばれるもので、作業台にあけた穴(ドッグホール)に差し込んで使います。
カット台の右端に、直径19mmの穴を連続してあけました。
海外のDIY動画でも、作業台にドッグホールをたくさんあけているのをよく見かけますよね。
穴あけには19mm径のフォスナービットを使いました。
(↓)材料を前後から挟んで固定することができます。
(↓)付属のメガネレンチはラチェット式で、往復運動で締められるようになっています。
(↓)上からガイドを載せて、そのままカットしたところです。作業台に対してしっかり固定することができます。
(↓)材料の板厚がない場合は、下にベニヤなどの端材を敷くことでクランプよりも高い位置にしてカットします。
(↓)ネジをたくさん回さなければならない場合は、クランプを2本使うと楽です。
カット台にあける穴の間隔に注意
カット台にあける穴の間隔によっては「クランプ・ベンチドッグ一組では挟めない材料の大きさ」が発生するので要注意です。
最初は深く考えずに穴あけ間隔(穴の中心同士の間隔)を10cmにしましたが、、、
穴あけ間隔10cmにすると、材料の長さ(奥行き)が「67~75」「167~175」「267~275」、、、(mm)といった範囲の場合、このクランプ・ベンチドッグ一組では挟めなくなります。
(↓)隣合う穴を使った場合です。クランプをいっぱいに開くと66mmまで挟めます。
(↓)穴を1つ移動しました。今度はクランプをいっぱいに出した状態で、届くのは76mm以上からです。
その間の67~75mmの材料は、どちらの穴を使っても挟めないことがわかります。
この問題を避けるために、穴あけ間隔を短くします。
穴あけ間隔9cmにしたら、一組で挟めない範囲がなくなりました。
おわりに
丸ノコ作業以外にも、トリマー、ヤスリ掛け、カンナ掛けなど、クランプが大きくて邪魔になる場面で役立つツールです。
ドッグホールを利用したクランプは他にも多くの種類があって、天板の穴を増やせばいろいろな固定が素早くできるようになります。
便利なので今後は積極的に使っていこうと思います。
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