ホソバオキナゴケは、苔本には必ず載っている人気の苔です。
明るい半日陰で、やや湿気があり、風通しのよい環境を好みます。
半密閉容器でまきゴケをして、室内で育ててみました。
まきゴケの手順は道草先生の動画を参考にしたので、リンクを貼っておきます。
シャーレで実験コケの増やし方 | How to increase moss in petri dishes #48
葉をバラバラにする
苔は、苔屋さんからパックで買ってきたものです。
700円のパックでこれくらい入っていました。
このうち、まきゴケで使うのはほんのひと固まりです。大部分は他の用途に使います。
葉を乾燥させてから、ピンセットでバラバラにしました。
葉を一本一本バラすのは根気のいる作業です。
均等にしたいところですが、バラしきれないものがたくさん混ざってしまいました。これが発芽後の株の大きさに関わってくるようです。
量はもっと少なめで良かったと思います。
2種類の土で比較
土は2種類を試してみました。
①・・・「焼赤玉土(盆栽の土)5:富士砂1:くん炭1」
②・・・「焼赤玉土(盆栽の土)2:バーミキュライト2:ピートモス1:くん炭1」
種ゴケを土の上にまいて水をやります。
アクリル板の蓋で半密閉状態にして、1日12時間LED照明の光を当てました。
経過
40日後です。
新しい芽が出て、種ゴケと区別がつくようになってきました。寝ているのが種ゴケ、立っているのが新芽です。根元側から分岐するように芽が出ます。
80日後です。
大きくなってきました。買ったときの状態と比べて、葉はちぢれてうねっています。(テラリウム環境では形が乱れやすいそうです。)
①はおとなしめに、②は勢いよく成長しています。
管理
ここまで4回くらい水やりをしています。土が乾いてきたら、土全体が湿るくらい水を与えました。
乾燥すると白っぽくなりますが、むしろそれが普通の状態に近いようです。白くなってきたからといってすぐに水を与えると、水分が多すぎて黒っぽく変色したりします。
半密閉環境では、あまり神経質に手をかけなくても育ってくれる印象です。
考察など
冒頭の写真のとおり、買ってきたばかりのホソバオキナゴケは濃い緑色でした。
いっぽう、最近私がとある寺社で見たものはもっとずっと白かったので、違いに驚きました。
横向きでまっすぐな葉の形といい、環境によってかなり違った姿になるようです。
バーミキュライトの軽い粒にも着生しやすいです。
こちらは土の上に、ふわふわとした網状のかたまりができています。
原糸体でしょうか。あるいは、茎や仮根の一部でしょうか。
調べても情報が少なく詳細不明ですが、不思議で面白いですね。
少し離れたところにもすぐにポツポツと芽を出して増えていきます。
ホソバオキナゴケについては、まきゴケ以外にもいろいろ試してみたので、追い追い記事にします。
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